2013年の最後に明るい話題を!
「浜岡原発はいらない島田の会」さんより、次の内容のメールをいただきました。 ご覧ください! 電気代0円の話■完全オフグリッドライフ、すごいクールな名前ですけれども 「かっこいいでしょ?」 ■これから流行るんですよね。 「そうです。“グリッド”と言うのがあまり知られていないけど、送電線網のことなんですね。だから送電線網にもうつながっていないよ、自分で独立してやっちゃっているよ、というのがオフグリッドです。」 ■オフグリッド、完全に電力会社からの電気をもらわないということですか? 「はい切っちゃいました。」 ■切っちゃったんですか?電気代は今いくらですか? 「ゼロ。だって(電力会社と)もう関わりないもの。」 ■ゼロ!? すごいですね。これ岡山のご自宅、どんな場所にあるんですか? 「和気というところで駅から歩くと10分ちょっと位のところなんですけど、超田舎でしてね、南に向いた山の一番下のあたりで裏手にはもう一軒あるだけであとは全部山ですね。」 ■そこで電気代、もう一度聞きますけど、電気代は・・? 「ゼロ」 ■ゼロ!これ、どこから手をつけてどんな風にそうなったんでしょうか? 「岡山に引っ越すことにしたのが昨年の暮れなんですけど、引っ越して行くことに決めた時に、岡山ってよく晴れるんです。“晴れの国おかやま”って言っているくらい。 だからそうだ太陽光発電にいいな、つけようかという風に思いまして、ぼく自身はずっと自然エネルギーを勧めてきていたので、だからせっかくなので岡山だし太陽光発電をつけようということにしたんですね。その時に売電するのではなくて、自給する方向につけたいなぁと思いまして。」 ■売電するのではなく、自給?・・ 「はい」 ■田中さんは元々太陽光発電は奨励されていましたよね? 「はい」 ■電気を太陽光パネルで作ったものを売るのではなくて、完全に自分のお家だけでってことですか? 「そうです。バッテリーも組み込んだ仕組みを入れて、それによって一旦プールして昼間は発電するけど日が暮れたあとはもう発電してくれませんので、その時に使うためにバッテリーに一旦プールした電気を徐々に使っていく、というのを繰り返すんです。」 ■なぜ売電をしないで自分の家でという事にしたのですか? 「それはちょっと深い理由がありまして。実は今の太陽光発電で作った電気って売れば儲かるんだけど、じゃあ実際にその電気使えているの?って調べていってみると、実は送電ロスがものすごく大きいのと、今の電気の仕組みって上から下には流れるピラミッドの構造なんですが下から上へ入らないんですよ。」 ■下から上に入らない? 「だから、家で作った電気はもうあちこちに広がっていくんだ、というイメージなんだけど、実はトランスを超えていっぱい電気が流れて行くとパワーコンディショナーが発電を止めることになっていまして、だから実際には使える分というのは、売電メーターはぐるぐる回るんだけど恐らく発電した電気の半分くらいでしょう。」 ■じゃあ半分は使われないでムダになっちゃうとういことなんですね。 「そうなんです。それは何でかと言うと、電気は必ず消費するところの近くで発電しないといけない、っていう仕組みになっているのに、それを強引に送電線網に入れようとするからですね。 だったらちゃんと自給の方に持っていった方がいいかなと思って。本当は隣近所にも譲ってあげたいんですよ。売ってあげるよっていう風にしたいんだけど、今の法律上は禁止されているので。」 ■そうすると、自分のおうちだけで電気を太陽光パネルから取り込んで、その分だけ使うという形ですか? 「そうです。」 ■これは初期投資というかお金がすごくかかるものなんでしょうか? 「ぼくの家はその「パーソナルエナジー」という装置、これはもうバッテリーも組んで発電所そのものみたいな、すごい高度な装置がありまして、それを入れたんですね。だから太陽光発電のパネル込みで500万円(税別)しました。」 ■500万!?結構なお値段が・・ 「そうなんですよ。(苦笑)でもね、ぼくん家はサブシステムでもうひとつ入れたんです。」 ■それとは別にまた? 「この間台風が2連チャンで来た時に、1週間ずっと雨で電気が足らなくなったんですよ。だったらもうひとつ仕組みを入れちゃうかということでまた太陽光の仕組みを入れちゃいまして。」 ■それはまたおいくらで? 「そっちは何と100万円」 ■100万!? 「はい、税金込みで105万円」 ■え?ちょっと待って下さい。最初の500万と、それに加えて100万、合わせて600万? 「そうですね。」 ■ちょっと手が出ないような感じもあるんですが・・・ 「だから入れるんだったら、簡単なその105万の仕組みの方を入れれば。」 ■それだけでも大丈夫なんですね? 「はい実際にやってみて大丈夫ですね、これは。」 ■105万のその装置を入れると、お日様だけで電気ができると。これ1回105万で買うとどのくらいもつんですか? 「それが面白いのは、この仕組みは高いパーソナルエナジーの時はこれはものすごい産業向けのパーフェクトな機械なんですね。これは約30年位もつリチウムイオンバッテリーが入っているわけです。」 ■30年間持つんですか? 「まぁ約ね。それに対してもうひとつの105万の方は、昔からある鉛のバッテリー、それに魔法の粉を入れると再生しちゃうんですよ。(笑)」 ■魔法の粉!? 「って、ぼくは勝手に言っているんですが(笑)ちゃんとした、由緒正しい品なんですけど、1年半に1回そこに注ぎ込んでやるんです。そうすると電極にサビがついて寿命になっちゃうんですが、その電極のサビが落ちちゃうので。今の時点で何回持つかわからない、あるトラック工場では10年間一度もバッテリーを交換していないという会社もありますのでね。」 ■すごいですねぇ! 「だからどこまでもつのかわかっていないのが、その鉛バッテリーの再生装置でそれがめちゃくちゃ値段が安かったものですから、パーソナルエナジーの時には500万円だったんだけど、その鉛バッテリーを使った方は105万円でできちゃった。」 ■色々試行錯誤して進化していったわけですね。 「まぁ進化というか、家庭の電気ってすっごく消費が少ないんですよ。そもそも誤解があるのは、日本人の家庭ってエネルギー消費がでかいと思われているんですが、先進国で一番少ないですよ。」 ■少ないんですか!? 「我々こそが世界の模範なんです。なのに我々はいつも「皆さんのライフスタイルが問題だ」とか言って反省してばかりしているんですけど。」 ■節電しなさい節電しなさいっていうキャンペーンがありますね。 「サルじゃないんだから、そんな反省ばっかりしなくてもいいんじゃないのっていう。(笑)」 ■そんな少ないんですか 「少ないです。」 ■でも電気代がかなり高いと言われますよね 「実はアメリカと比較すると家計に対する電気料金の割合は同じなんですけど、アメリカの電気消費は3倍なんですよ。だから日本の電気料金て今現実に途上国の特殊なところを除いて世界一高いですよ。」 ■これはやっぱり企業が節電をしなさいとか色々言われますけれども、どうなんでしょう? 「家庭の電気消費って全体の22%しかないんですよ。実際には78%は家庭以外の企業の消費で、最大の消費は大きな工場なので、そここそ、ライフスタイルを改めて欲しいですね。」 ■でも電気料金はどっちが高いんですか? 「電気料金は、我々は25円、事業者の大きなところは10円以下です。」 ■そんなにこっちは高いわけですか? 「はい、そうです。」 ■そうすると一般の家庭の方からの売上の方が大きいわけですか? 「そうですよ、何と東京電力のデータで見ると、62%を消費している大きな企業からはわずか9%の利益しか得ていない。ところが38%しか消費していない家庭や小さなお店が、91%の利益を負担しているんですよ。」 ■そんなに幅があるんですね。 「とりやすいところからとるって感じになっていて、だったらそんな唯々諾々とお金を払うよりはもう独立しちゃった方がいいんじゃないの?って思うわけですね。」 ■で今、田中さんちの電気料金は? 「ゼロ」 ■ゼロ円。何かもうビックリするようなお話なんですけれども。 さて後半はではその田中さんが実際に実現したこのオフグリッドライフ、これが広がっていったら社会はどう変わっていくのか?そしてまた田中さんはどんなメッセージを今伝えようとしているのか、このあとさらにビックリするような秘密を伺います。 ■先ほどのオフグリッドライフ、田中さん完全に電力会社からの電気とさよならしたのはいつごろでしたか? 「えっと・・完全に切ったのはたぶん今年の4月の終わりかな? (※実際には5月23日です。)」 ■全くその後不自由はありませんか? 「1回だけ電気が足りなくなるという事態があって、発電機に登場してもらったことがありましたけどね」 ■それ以外は全然? 「はい。それが問題だったので、もう一セット安いセットを入れちゃったからもう問題ないですね。1週間位雨続ききてみろ、って感じですね(笑)」 ■すごいですね。最強という感じですが、これは岡山の古民家のおうちですか? 「そうです岡山の古民家の庭先に置いているんですよ。」 ■庭先に?それは雨に濡れても大丈夫なんですか? 「雨に濡れるのは全然、むしろ良いくらいで。太陽光発電機って面白いのは、ホコリがつくと発電しなくなる、熱くなり過ぎると発電しなくなる、だから水をかけちゃえば良いんです。その時に屋根の上だと水をかけるのが大変だけど、庭だと、庭の庭木にまくついでに太陽光発電パネルにかけちゃえば。」 ■楽々なんですね 「はい、発電量がさらに増えます。」 ■これでも聞いていると、じゃあ都会の普通のマンションではできるの?って気もするんですが 「都会はやっぱり不自然な状態だからちょっと難しいところがあって、ベランダにもし畳4枚立てかけられる広さがあったらそれで約1キロワット発電します。 その1キロワットの設備をつけると、日本では1日平均5.2時間晴れるんです。 そうすると5.2キロワット産みだすんですよ。」 ■かなりですね。 「はい。だからわずかな太陽光発電でも実は家で1軒で使うのは1日5キロワットくらいですから、それぐらい発電ができちゃうんですね。」 ■4畳分のスペースがベランダにあれば 「はい、南に向いててちゃんと日が当たれば」 ■できてしまう・・ 「そうですね。」 ■ すごいですね。 「自分でやってみて太陽光発電パネル2.8キロワットをつけたんですが、電気が発電し過ぎで有り余っちゃっているんですよ。晴れている日は電気を消費しきれなくなるもんだから、ぼくは「電気富豪のユーウツ」って呼んでいるんですよ。 使い切れなくて困るんですね。」 ■電気富豪(笑)。すごくゴージャスなワードですね。 「ゴージャスですよ。それでしょうがないので電気草刈機とか電動のこぎりとか、今“電動”って聞くと何でも買いたくなるんですよね。電気が有り余ってますから。」 ■すごいですね。これから冬になってどんどん寒くなりますが、もちろん暖房も? 「そうですね、うちは全部「ペレットストーブ」を入れていて」 ■ペレット? 「木材かすをぎゅーっと固めたものがペレットで、その木材かすだけを使って暖房しているので、灯油も一切買っていないです。」 ■それもすごいですね。 「アラブの王様は別に親戚じゃないからね(笑)。ムリに買わなくても。」 ■もう全部まかなえるわけですか? 「はい、だからうちはもう二酸化炭素の排出量で言うと、3分の2カットしてます。普通の家庭と比べて。電気も自給だし。ついでに、水道も自給です。」 ■水道もですか?井戸か何か? 「はい、井戸があったので電気を消費したくてしょうがなくてそこにポンプをくっつけたんですよ。」 ■電気でポンプを! 「それで水も自給したんですけど、うちの裏山に雨が降ると全部ぼくの家に流れ込むんですよ。だからもう使いたい放題ですよね。」 ■“水富豪”ですね。何というゴージャスな生活なんでしょうか。 そうやって全部ひとつの場所でやっていくと、その地域だけで何でも事が足りちゃいますね。 「地方の方が圧倒的に有利ですね、土地も安いですし。あと、ぼくが次に入れようと思っているのが電気自動車。だからガソリンも使わずにあとはもう車も自宅で作った電気でプールして走らせちゃえ。 そしたらお金を稼がなくていいでしょ?」 ■お金要りませんね。 「要らなくなりますね。」 ■エネルギーを自立するってすごいことなんですね。 「ぼくがそれ以上に重要だなって思うのは、今世界の仕組みって堤さんがよく本に書いているように、アメリカナイズされていて、社会が上から下のピラミッドになっているでしょ?上から全部支配しようとするじゃないですか。自然エネルギーって全部下から上なんですよ。」 ■逆なんだ! 「そう、地域で作っちゃうことができちゃうでしょ?そうすると上に乗っかる必要がないんですよ。」 ■そうすると上に依存する必要がなくなる・・。 「そうです。そうしたら、我々別にわざわざ戦争をして石油を奪ってきてもらう必要だってないし、何も利権のために自動車を走らせたり、原子力発電をしたりする必要がないし、「もう放っておいてくれないか、オレたち自分でやるから」っていう時代になれるってことなんです。」 ■それも結構幸せに 「そうですね」 ■何かと対立して戦ってということではなくて、もう自然発生的に 「そうですね、新しい社会のイメージをしながら、例えば自然エネルギーに変えていくと雇用者数が15倍増えるんですよ。」 ■15倍ですか!? 「はい、これオーストリアの実例ですけど。何で15倍増えるかと言うとアラブの王様に払っていたお金が地域に回るからです。別に親戚じゃないんだから。」 ■石油を買うために日本では年間何兆円も。 「2008年が最大で、燃料に24.5兆円払っています。」 ■24.5兆円!! 「はい、そこからもうどんどん貿易収支が悪化して、2011年から貿易赤字です。今も。」 ■そのお金がもし浮いたら、増税も要りませんね。 「もちろん要らないです。そしてもっと大事なのは、ヨーロッパで経済危機に陥ったギリシャとか色んな国がありましたね。あれみんな全部、「エネルギー自給率が低い国」なんですよ。 逆にそれらの国の中でひとつ解決しちゃった国があるんです。それはアイスランド。」 ■そうですね! 「アイスランドは何と踏み倒したんですよね。一銭も返さなかった。そのアイスランドは何でそんなことができたか?エネルギーを100%自給しているんですよ。」 ■なるほど~。 「外貨がなくても困らないでしょ。だからV字回復して、今も経済状態素晴らしいですけど。」 ■そうすると田中さん、エネルギー自給率を高めるということは強気に出られるということですね、平たく言えば。 「はいそうですね。」 ■どこかの国におもねる必要もないと 「“だってオレの家、別に困っていないんで。ブッシュさん、あんたの石油を買わなくてもいいんだよ”、っていう状況ですね。」 ■そこで強気に。なるほど~エネルギー自給率が低い国というのはやっぱり足元を見られると。 「そういうことですね。」 ■そうすると、もう一度話を戻しますと、オフグリッド生活を例えば日本の地方で、色んな所でみんながやり始めたら、どんな風に社会が変化していくでしょう? 「社会の中で、やっぱり下から上の社会になっていって、それと同時にこれは良いことがいっぱいありましてね、まず一つは雇用が15倍位増える、そしてなおかつ戦争が要らなくなる。 というのは世界の戦争の主なものは石油と天然ガスの奪い合い、もう一つがパイプラインの奪い合い、それが必要がなくなっちゃう。 そして地球温暖化は止まります。世界の温暖化を進めている二酸化炭素の約3分の1が発電、もう3分の1が自動車ですから。だって、その分は自宅で作ってそれで電気自動車を走らせちゃえば。」 ■解決しちゃいますね。 「はい。そうやって考えていくと、良い事ずくめだと思うんですよね。」 ■人々の暮らしにはどんな変化が? 「人々の暮らしはおカネに依存しなくて良いから、何もブラック企業に勤めてあくせく働いてわずかなおカネをもらうよりは、自給できちゃっているから、まぁたまに現金が必要だから働きに行く、位のところですむようになりますよね。 ぼくの家は面白いことに、近所に農家が多くてみんな無農薬でやっているんですけど、その人たち作り過ぎちゃうんですよ。そうすると、近所を見渡してこの近所で農業をやっていない家ないかなって見渡すと、「田中さんちだ」って、ぼくの家に野菜を持ってきてくれるんですよ。食費もいらないですよ。」 ■しかも無農薬。すごいですね。それで絆もできますよね、隣近所との分かち合いの。 「本当に。それでぼくの家、今赤ちゃんがいるんですが、その赤ちゃんと散歩に出ると、近所の人ね、拝むほど喜ぶんですよ。「あら赤ちゃんよおばあちゃん見てごらんなさい」とか言って拝んじゃっているんですよ。そんな風に幸せに暮らせたら、地方って良いでしょう?」 ■中央一極東京集中みたいなのも、解体していきますね。 「もちろん解体しますね。そっちよりもずっと地方の方が存在しやすいですからね。暮らしやすいです。」 ■今田中さん、例えば本当に反原発運動とかずっと本当に続いてますけれども、色んなそういうところに今のシステムに対立していくことでやっぱりずっとそれをやるのってなかなかエネルギーも使いますし、大変だと思うんですけれども田中さんの今やっていること、こっちの方向性にいくと何かこうワクワクしながら、社会もいつの間にか変わっていくという感じもします。 「運動としては対立も必要だし、政治方向に動いていくことも必要だけど、もうひとつ方向がある。やっぱりぼくは運動の原理で一番大事なのは、「未来にワクワクすること」だと思うんですよ。」 ■ワクワクすること・・ 「そう!だって未来がこういう風になれるのに、何で動かないの?一緒に動こうよ、そしたらこんな未来が作れるんだから、っていうところでみんながワクワクしていられるようになったら、社会は変えていけるでしょう?」 ■ワクワクというのはすごい強いエネルギーがありますよね。 「そうなんです。しかも長続きするんですよ、危機感て2年もあれば消えちゃうけど。」 ■そうか持続可能なんですね、ワクワクというのは。 「はい」 ■ちょっとお話しただけで大変私自身がワクワクして、田中さんのおうちに遊びに行きたいなぁなんて思ってしまいました。 「ぜひお越しください」 ■「完全オフグリッドライフ」、この言葉がきっと流行っていくような気がします。 「そういう風にしたいですね。」 ■田中さんのワクワクエネルギーで、日本東西南北、本当にワクワクするようなお話です。そして、田中さんちの電気代は・・? 「ゼロ」 ■ ・・ゼロ。電気の自給自足、オフグリッドライフを実現している田中優さんでした。田中さん大変ワクワクするお話をありがとうございました。 ※105万円(税込)の装置一式については「自エネ組HP」http://jiene.net/ か 田中優事務所 http://www.tanakayu.com/form/contact.html へ やはり原発いらないですね・・・良いお年を!スポンサーサイト
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