仙台市では今、前回取り上げた石炭火力発電所(パワーステーション)の他に、もう一つ石炭火力発電所(仙台高松発電所)が計画されています。
前回は仙台パワーステーションの説明会でしたが、今回は仙台高松発電所の説明会について、こちらのサイトをご覧ください。 ■怒りの声①・②・③→https://sendaisekitan.wordpress.com/ (3本の手のイラスト部分をクリックしてください) 仙台の地理が不案内でしたので、マップにプロットしてみました。(クリックで拡大) ![]() 現在仙台市では、東北電力の火力発電所が稼働しています。総出力は142.8万KWで、電力は足りているということです。 燃料はLNGと天然ガス。 この状況で、11.2万KWの石炭火力発電所をどうして建設する必要があるんだろうか? 素朴な疑問が起きてきますが、その理由はとてもシンプルで、売電により事業者が利益を得るためです。 法律に基づき事業者が利益追求することは、当然の権利だと思います。 しかしその事業により、地元の環境悪化と健康被害のリスクが発生する可能性があるなら、その影響下にある住民が簡単に認めない権利も存在すべきだと思います。 しかし実際はこのような事業には大きな利権が絡み、権力者や資金力に押され、住民の意見は黙殺されてしまうケースが多く見受けられます。 しかしいま仙台市では、住民がそのリスクの詳しい説明を求め、稼働前に徹底した環境影響の測定などを要望していますが、ぜひ納得がいく答えを引き出していただきたいと思います。 世界中で温暖化対策が叫ばれる中、それに逆行する石炭火力発電所を、事業者の利益のために建設することを住民が受け入れなければならないのか? それに対して「NO」の答えを出す唯一の方法は、「多くの地元住民の声」しかありません! 本来は住民に加え、地元議員や市長も加わり、徹底的な議論がなされるべきですが、残念ながらほとんどそのような光景は見たことがありません。 多くの課題を抱える石炭火力発電所建設に関し、いま仙台市で熱い議論が続いています。 富士市の方には、ぜひこの状況に目を向けてほしいと思います。 なぜなら富士市では、すでに多くの工場から汚染物質が排出されています。(クリックで拡大) ![]() この写真の左方向に石炭火力発電所が建設され、昨年9月から稼働を始めています。 発電規模も建設理由も仙台とまったく同じで、電力は首都圏へ、環境リスクは富士市へ! 異なるのは現在富士市では、石炭火力発電所が建設されている地元からさえ、不安や疑問、反対の声がまったく聞こえないことです。 写真にある複数の工場では、すでに以前より石炭が燃料として使用されています。 さらに新たにコストが安い石炭に、燃料転換した工場も出てきています。 次の資料は、富士市のある工場から提出されている月次報告書の一部コピーです。 (平成26年度の報告書で、公開請求で入手したものです。クリックで拡大します) 燃料の覧を見れば分かるように、石炭は以前より使用されています。 その他、タイヤ・RPF・PS(汚泥)などの廃棄物系燃料や、低品質のC重油も多くの工場で使用されています。 ![]() ![]() 私達が心配するのは、今世界で急がれている温暖化対策を始めとして、間違いなく環境に厳しい世の中になってきている点です。 それに対応すべき技術開発や、市の政策、そして最も大切なのが市民の意識だと思います。 環境基準を満たしているから安全です!・・・この説明で対応できる状態とは思えません。 今から富士市の環境負荷の高さに目を向け、官民一体となり、きれいな富士市を目指さなければ、近い将来厳しい状況を招くことは間違いないと思います。 仙台市や静岡市清水区は、間違いなく富士市より環境負荷は低い街です。 いまそれぞれの街で起こっている、石炭火力発電所建設計画、LNG火力発電所建設計画に対し、街の将来を考え、きれいな環境を残そうと必死に訴えています。 富士市民も黙って見ているだけではありません。一部の人達が動き始めています。 若いお母さんが安心して子供を育てたくなる富士市にしなければ、衰退することはあっても、発展など望めるわけがありません! 「もう掛け声やスローガンだけの市政は限界だ」、そんな声が多く聞こえてきています。 今年年末には、市長選があります。 ぜひ対立候補が出て、諸問題について徹底的な議論がかわされる、活力ある富士市を期待しています! スポンサーサイト
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